第二子の産後、自分に時間とお金をつぎ込んで大々的に自分探しをしました(プレ・インタビュー 後編・JoyLivingLab. 石井由貴さん)
10月5日(水)の対談イベント、リベレスタオープンインタビューのゲストのお二人へのプレ・インタビュー、後編をお送りします。
今回は由貴さん編です。
前回のプレ・インタビュー記事からお気づきかもしれませんが、由貴さんはすっごく引きだし上手の聞き上手!
それもそのはず、由貴さんはライフワークとしてのテーマ「女性の健康とキャリア」に沿ったイベントを中心に活躍されてきた方。その一環として、こんまりさん直伝の「ときめく片付け」コンサルタントでもあります。
が、これからは研究活動にも本格的に入っていかれると言います。
きっかけは、第一子育休中に立ち寄った本屋さん
切羽詰まってやったことが、意外にヒットした
誰もが、自分自身も気づいてない何かをたしかにもっている、ということ
第二子の産後、自分に時間とお金をつぎ込んで大々的に自分探しをしました
色「由貴さんは、どんな経緯があったんですか?」
由「私は、自分を見失っていた時間が長かったな。私も入社する時にやってみたいことはあったけど。
第一子産後に復職したとき、もうなんか決定的に、私のやりたいことはここではできないんじゃないかなって思って。会社も入社したときとは様子が変わってきてましたし。(就職支援の現場で働いていたので)子どもがいながら辞めても再就職も難しいことが痛いほどわかっている立場で。
これはちゃんと考えないとダメだなーって、ちょっとダウンしたこともあり。
ただ、そうは言っても仕事上大量の求人情報を毎日見る中で、その中で今以上の場所はない。なんだかんだ言っても内容も待遇もよかった。だから今の自分なりの貢献を精一杯して、ここで第二子は産ませてもらう!と思ってね。(笑)
同時にここで、大々的に自分探しをしよう!って思ったの。でもそれを実行できたのは第二子の産後からかな。
それから幸運にも3歳差で第二子を授かり、1歳半までの育休をもらえることになって、その育休中にこっそり子どもをあずけて色々やりました。
そこで、産後の女性支援をするNPOマドレボニータに出会ったり(その後も関わり続けて進行役もやるようになったり)、社労士の資格の勉強したり、こんまりさんのときめき片づけのセミナーに行ったり、メイクやファッションを習ってみたり、あとはレーシックもしたし。自分にすっごい時間とお金を使ったのね。
第一子産後から自分の可能性に投資することをすごく制限していて、その反動みたいなものが来たみたい。なんかもう、お金も時間もつかったったー!って感じでね(笑)
色々やって全部よかったんだけれど、やっぱり好きなもの、熱心に打ち込めるものが残っていって。マドレボニータ関連の活動や、場を作ることへの関心、片づけも。
第二子の復帰後、たまたま女性のワーキングマザーの上司になって、すごく周囲に恵まれて。意外といけるかなとも思ってもみたけど・・・その後、異動もあったりした頃に散歩しながら「どういう場所にいたいかな」ってぼんやりイメージしたことがあって。
その時、ふと、「図書館がすごい好き」って思ったのね。突然、直感的に強く思って。
大学の図書館とか、そういう歴史ある場所に入りびたれるのって幸せだなあって思ったり、大学院のときに出会った教授の女性たちの顔が思い浮かんで。私はそこに対する憧れがすごく強いことに気がついて。それが、もう一度進学できたらいいな、大学院にいきたいって思ったきっかけ。
当時こんまりさんのブームで、(ときめき片づけコンサルタントのお仕事を)やってほしいっていう声もかかってきていたし、長期的に考えてこの会社にずっといても厳しいだろう、私のモチベーションが続かないだろうと思ってやめることを決めました。
やめるときは、もう方向転換という感じで。会社員じゃなくて、アカデミックな方へいきたいという感じでしたね。」
色「やめてフリーランスってよくイメージされるけど、やめてアカデミック、の方だったんですね。」
由「そうなんですよ。ただ、アカデミックといっても、自分でも現場を持ちながらのアカデミックが良くて。現場の実践の効果を客観的に実証する、とか、現場の人にはアカデミックですでにわかっていることを紹介するとかそういう間に立つようなことができたらなあって思っていて。
色「すごく架け橋的ですね、現場を持ってる人は研究・分析まではとてもじゃないけど手が届かない。」
由「そうなの。まさに架け橋的なことができたらなあって思っていて。当面の身の保証とか収入って意味では絶対サラリーマンやってた方がいいんだけど、しかも貯金がすごいあるとかではないけど、チャレンジしてみるっていうリスクをとれるのも限られた期間しかないと思った。たとえば親の介護とか、家族に何か急にあったらできなくなってしまうかも、今しかない、って。」
人生は長い。好きなことは変わっていっていい。
由「麻理子さんの話の中で、小さいときはピアノが好きで、高校生のときは絵が好きで、みたいな話があったと思うんだけど。好きなことが変わっていくのも、別にいいよねって思うんだよね。」
麻「そう、いいと思う。」
由「麻理子さんへのアドバイスした人で、一つのことに専念したほうがいいっていう人がいたじゃない? そういう考えもあるとは思うんだけどね、というか、それがスタンダード、みたいなところはあるよね。」
麻「ありますよね、社会通念、みたいな。」
由「うん。でもさ、人生100年時代に、一つのことだけやってられっか!って思うよね。20歳のわたしと50歳のわたしじゃ別人ですよ、って。
“スラッシャー”って聞いたことありますか? たとえば「通訳/イベントコーディネーター/料理研究家」みたいな、肩書きが幾つかある、複数の副業、みたいな。そういう「専念しない働き方」ってありだなあって思ってて。人生の節目とかで変えていくっていうのもあるし、同時に幾つも違うことをやってるっていうのもこれからあるんだろうなあって。」
麻「本当、そうだと思います。『月3万円ビジネス』という本を読んだんですよ。(月に)何十万円とか稼げるマーケットだとギラギラしたおっさんが狙ってるけど、普通にやってて一人が1万円とか3万円とか稼げるマーケットって、逆にそういう人が狙わないけどニーズはあるから、1万円〜3万円をいくつもやるのがおすすめ、みたいな話。」
由「“レモンマーケット”とかね。」
(前編参照。“レモンがあるコンセプトショップを開きたい”エピソードから)
麻「そうそう、そういうことです。そういうのってすごくいいと思う。」
「主観的に世界をどう捉えているか」で人生が変わる?
色「由貴さんは、大学院ではどんなことを研究されるんですか?」
由「大学院では、健康社会学という分野の研究をします。健康のテーマって社会的なものになってきていて、アカデミック領域でもいまや健康はいわゆる「医学」だけのものではない、という認識が強まっています。社会的な側面、つまりひととひととのつながりが健康に及ぼす影響も明らかになってきていて、そういうことをもっと知りたいと思っていて。
で、私が自分のミッションとしている「女性の健康とキャリア支援」のうち「健康」の部分の研究を大学院でしたいと思っています。テーマとしては自分も作ってきたような「ひとが集まって話す場」が、健康に寄与できるかどうかを明らかにしたくて、中でも育児中の女性のことをやります。
麻「うわ〜!それ、めっちゃ面白い!」
由「で、私の研究計画の指標は、「主観的に世界をどう捉えているか」。(正確にいうと、「首尾一貫感覚(SOC Sence of Coherence)という理論に基づいています)。自分の見ている世界を「矛盾なく一貫している」とか、「対処できるものだ」、とか、「意味があるものだ」、と捉えることができるひとほど心身ともに健康だっていう理論があって、ここ数十年で実証されてきている。」
麻「この話やばい!ずっと聞いてられるし話してられる!
由貴さん、アシスタントいらないですか!?(笑)そのテーマすごく興味あります!」
由「ほんと!?そんなに興味もってもらえるとは、うれしいな。でもこれ研究の仮説でなんとかまとめて先日出して、試験に昨日通ったところなんですよ、そう、昨日合格発表があって。」
色・麻「なんと!昨日だったんですね!おめでとうございます!」
色「このテーマについては、ぜひまた当日にも聞かせてください、ここで全部聴いちゃうともったいないわ〜。(笑)」
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続きは10月5日に会場で♪
お話に聞き入るも良し、質問するも良し、な雰囲気で進めますので、どうぞお気軽にお越しください。
http://openinterview.strikingly.com/
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由貴さんのJoyLivingLab.へはこちらから!
☆☆☆ その他のイベントスケジュール ☆☆☆
自分の心の声を聞いて、さらに自由になっていきたい方へ送る1dayワークショップ
9/25(日) 東京・北参道(残席9・定員12)
10/29(土)名古屋・小本駅(残席10・定員12)
詳細、お申し込み→http://kokoro-tsunagu.strikingly.com/